2021年10月12日火曜日

無人航空機関連航空法改正に関してのパブリックコメント

 100g、リモートID、機体登録などの航空法改正についてのパブリックコメントが始まっています。11月9日が期限。下のリンクから意見入力できます。

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155211244&Mode=0


自分の意見の下書きを描いてみました。少し改定して入力しました。

無人航空機、ラジコンユーザの使用に不便なく、青少年をはじめとした今後の航空技術の発展を阻害しないために以下を望みます。

航空法第2条第22項の国土交通省令で定める機器の範囲の見直し

現状通り200gまでとすべき。公布後たったの数年で変更するのは朝令暮改である。海外でも例を見ない。航空技術、無人航空機技術の今後の発展のためにも初心者が容易に開始でき技術を研鑽できる領域をなくしてはいけない。また200g未満の制限公布後開発されてきた機体、用途を一気に無効にする暴挙は行ってはならない。

「無人航空機等の飛行による危害の発生を防止するため」となっているが、空を飛ぶ中・大型鳥類でも500g、1kg以上のものが多くある中、根拠無しに100gという数字を出して朝令暮改することは百害あって一利なしと考える。例として軍用FLIR社のBlack Hornetドローンは20g程度で1km以上の伝送が可能なことはご存じかと考えます。


リモートID技術規格について

現状の関連技術と提示されている技術規格書案を見る限り時期尚早と考える。規格を検討し直し現実実現可能とし、広い範囲の実験等で実現性を確認したうえで行うべき。

規格は海外製品が容易に、ソフトウェアの改修無しに、現状すでに行われている電波法準拠のみの対応程度で使用できる規格とする必要がある。提示されている技術規格書案では日本独自の国アプリおよび航空局登録システムと連携する必要があり、海外製品はソフトウェアの改修が必要になる。各製品数10~数100の規模の国内市場向けにこのような改修を行うのは高コストで困難であり、多くの海外製品が対応することは考えにくい。結果厳格なリモートID適用が困難となり、実質未対応な機体の増加を招く。


リモートID搭載義務について

ラジコンクラブなど申請により一定空域でのリモートIDの搭載を免除できる必要がある。加えてリモートIDの義務付けは全空域ではなくDODあるいは指定の空域など一定の空域内の飛行に関してのみ現実的と考える。

さらに現状ではクラブ飛行場以外で飛行することが多く行われている。(湖面、川面での水上機大会、山地でのスロープ飛行など)これを考えると空域申請での免除だけでは不十分であり結果リモートID非搭載の飛行が増えてしまう。例としてDOD内にみ、あるいはさらに指定河川沿い、空域などが考えられる。


軽量なラジコン機体にある資料では100g程度とされたリモートIDの搭載を義務付けるのは無理がある。無理なことを法制化するのはいかがかと。実現するのであればたとえばリモートID機器の重量が10%以下に収まる機体のみを対象とするなどとするべき。リモートID機器が50gであるなら500g以上の機体を対象とする。


リモートID受信装置はスマートフォンの無償アプリなど一般にコスト無しで入手できるものではない限り飛行前点検のリモートID機能の作動状況点検は、電源・動作確認ランプ点灯などリモートID受信機機器無しで行える範囲内とする。


無人航空機の登録制度 

趣味でラジコン、無人航空機を飛行する者は多数を試作、飛行させる。数10機所有するのが一般的である。その中で新製、改造のたびに2000円の料金で定期的な登録を要求するのは言語道断である。米国FAAのように趣味で飛行する場合は各機体の登録の義務を免除し、パイロットの登録のみとすべき。

趣味での飛行の定義は、商用飛行でない、金品を課しての飛行ではないとの定義が良いと考える。事業用飛行ではない、自家用飛行については機体登録は免除すべきと考える。


2017年1月2日月曜日

廉価版 Frsky Taranis Q X7

突然新しいTaranis送信機がリリースされていました。Frsky Taranis Q X7の名称で$100以下の廉価版プロポのようです。Taranis X9, HorusX12 のときとは違い発売間近のリリースで中国の旧正月までには発売されるのではないかとのこと。
Horus風のデザインでX9同等のジンバル、やや小さな液晶とロータリースイッチ、左右のスライダーは無しはちょっと残念。なによりもOpenTxがそのまま載っている。色は白と黒があるよう。
もうひとつ送信機がほしかったけれど高価なHorusを買うほどでは無く、Turnigy 9Xはちょっとだったので、これはほしいかも。

RCGroupsのスレッド

謎のHorusRCのブログ記事

Taranisが国内ではちゃんと売られていないのがとっても残念。いわゆる新しいRCのジャンルでは標準機なのに。





普通のRCの送受信機はますます低価格化していきますが、ちょっと技術的には停滞気味に感じます。DJI のMavicなど新しい世代のものではSDRまで使って長距離での安定した通信を実現しているみたい。(7km!?)
ここのDIYDronesの記事で紹介されていたMavicの分解動画では、携帯やノートPCのようなレベルで集積された回路基盤に多くのチップがDJIのロゴがついたカスタム・専用のものとなっておりショッキングでさえあります。個人やら小ロットでありものを組み合わせて作れるレベルではなくなっています。

Detailed Mavic teardown

2016年10月13日木曜日

E-flite Convergence VTOL

思ったより世の中の進み方が速いです。E-fliteがVTOL完成機Convergenceを発売。
好みの6ch受信機を積めば飛ばせるPNP版で$219.99。


http://www.e-fliterc.com/Products/Default.aspx?ProdID=EFL11075

軽くまとまっているようで、飛行機としても軽快に飛んでいますね。

スパン 650mmのデルタ機、飛行重量 771g。3セル2200mAh電池でこれはだいぶ軽くできています。フロントモーターが2210、テールが2730サイズとか。

前の2つのモーターの向きを変えるトライコプターの配置ですが、テールモータは固定されてフロントのモーターの向きでヨーをコントロールしているように見えます。


自前のAS3X飛行安定装置を持っているのでお手の物でしょうが、うまくまとまっているようです。


RCGroupsにスペックがポストされていました。プロペラは前が7x.5.5, 後ろが4.9x4.9。

2016年9月13日火曜日

GOLE1 PC

このところ飛行場にPCを持っていくのが面倒。ノートPCとはいえ、自宅のUSBドライブをいちいちはずすのが手間。PC自体も数年使っているので内蔵バッテリがだいぶへたっています。外部電源が必要。

APMのTowerとかAndroidタブレットで便利なソフトもあるのですが、ログをとったりとか細かい設定はどうしてもWindows PCが必要になります。そこで目にした小さなPCを買ってしまいました。

クラウドファンディングサイトIndiegogoでキャンペーンを張っていたこのGOLE1という怪しさいっぱいのミニPCに思わず投資しました。中国のメーカーのクラウドファンディングとはいえ、TV BOX PCで実績のあるメーカーらしいですし、落とし穴少なそうと判断。6月末に2GB/32GB モデルを$89+送料でファンディング、発送を待っているうちにGearbestが販売したのであまり変わらない値段で4GB/64GBモデルも注文、先に到着。^^;


まっとうなWindows 10 HomeとAndroid 5.1のデュアルブートのPCです。ディスプレイは5インチ1280x720のタッチパネル、アルミ削り出し(?)の筐体にUSB 2ポート x 3, USB 3ポート x 1、HDMIポート、LANポート、おまけに充電用micro USBポート、Micro SDスロットとI/Fいっぱい。無線LAN、Bluetooth。内蔵電池は2600mAhで一応2時間以上持ちそうです。長く使うときにはスマホ用の外部USBバッテリで大丈夫。やたらとUSBやらつなぐものが多い飛行場で使えそうです。PCとはいえWindows側もタブレットモードもあり、加速度センサーだけは付いているので縦でも横画面でも使えます。

CPUはCherry TrailのZ8300で4コアもあり。YouTubeの4Kも再生できました。(Core i7 Intel HD3000のPCでさえ再生できないのに。。。)ATOMも今はとても速いのね。

ファンレスなので発熱がちょっと心配。また給電に不安があるのか外部USB3ドライブは調子がよくないとつながらなかったりします。あと電源スイッチがものに押されて勝手に入るのでそこらにぽんと置くのは注意。まあこんなもの。HP200LX以来のミニPCです。

で、肝心のMission Plannerはちゃんと動きました。


USBケーブルでPixHawkからログダウンロードも問題なし。マウス無しでもタッチパネルで何とか操作できます。フルサイズのUSBポートはとっても便利。Android側ではTowerもちゃんと動く。


あまりに画面が小さいので7インチのタッチパネル付HDMI端子付IPS 液晶も入手してあります。つなぐとどちらの画面でもタッチパネルが使えるのはたいしたもの。

ちなみに2GB/32GBのほうは届いて確認したらメモリが4GB載っている。とっても安い。今ならGearbestでどちらも購入できます。

2016年9月12日月曜日

お山に

お山に一泊で行ってきました。二日とも食べすぎなくらい飛ばせたのがありがたい。

https://goo.gl/photos/DqCV5Dxw9849DrDt8

南北の峠ですが、北風で上がってきたガスを南風が押し戻しているのは初めて見ました。




早朝お会いしたマルチコプター空撮をされていた人にいろいろお話聞けました。奥が深い!
その方撮影タイムラプスと空撮の素材を使った映像作家さんの作品。なるべく高い解像度設定で暗い部屋で見ることお勧め。

2016年7月14日木曜日

SLT VTOL Quadplane

自分でもVTOLを製作してみた記事を今月発売のラジコン技術に掲載させていただきました。ちょっとページがあふれ、細かい設定内容は来月回しに。

とりあえずこちらのRCGroupsのポストにまとめてあります。
http://www.rcgroups.com/forums/showpost.php?p=34927066&postcount=69

SLT(Separete Lift Thrust)形式、つまり推進用の動力は別に付いているタイプのVTOL機です。要はクワッドコプターを飛行機につけたタイプ。

OpenAeroVTOLを書き込んだKK2 miniをフライトコントローラとしており、Ran D. St Clair氏の製作されたVTOL Fun Cubの設定をほぼそのまま使っています。


元の機体の重量800gほどに対して、400g以上増えましたが滑走離陸するわけではないので何とか飛んでいます。送信機の脇のスライダで浮上飛行と水平飛行のモードのミックス具合を切り替えて飛ばすのですが、オートレベルの入ったクワッドコプターのモードは乱流に強いことに加えて、少し推進用プロペラを回しておけばどれだけ強風でも安定して垂直離着陸できます。楽しい。


VTOLならではの飛ばし方を求めてフライトエンベロープ拡大中。地上近くを飛ばすのが楽しいのですでに数回中破させています。。製作も容易なのでお勧めです。次はPixHawkでも積んだのを作ってみたい。

フライトの様子はこちら。最初の中間モードでの短距離離陸から、水平飛行へ切り替え、水平、垂直飛行遷移を数回行っています。

2016年5月3日火曜日

過激なVTOL

いろいろなRC VTOLが登場してきています。

業務用ですが電動で2時間の飛行ができる大型機。浮上用のペラの制御凝りすぎ


推進用はガソリンエンジンでで6時間の航続時間の機体。浮上用は別モーターのいわゆるクワッドプレーン。どうやってペラ停止位置を制御しているのだろう。



ぶっ飛んだのはこれ。RC VTOLのイメージを吹き飛ばすかっ飛び。
機体はSokol 400ベース(!)、ペラは全部6x4.5。舵面は無しですべてクアッドモーターで姿勢制御しているとか。高速飛行からマルチコプターに切り替えて迎角を付けストールさせ急ブレーキをかけたりしている。

http://diydrones.com/profiles/blogs/hybrid-fpv-racer


筆者もRan D. St. Clair氏の円形翼機に従って小さいのを作って飛ばしています。VTOLは普通に作れるようになりましたし、いろいろ可能性があります。この機体の製作記事を今月発売のラジコン技術誌に書きました。